この記事ではこんな疑問にお答えします。
- 建売住宅と中古住宅、それぞれのメリットとデメリットは?
- 中古住宅を選ぶなら築浅と築古、どちらが良い?
- 建売住宅と中古住宅、購入後に後悔しない選び方のコツは?
建売もいいけど、中古もいいかも・・・と迷うことはありませんか?
それぞれ良いところがあり、どっちを選んだ方が良いか悩む人も多いはず。
「中古住宅」といっても、築年数や状態によって選び方が大きく変わります
築浅の中古住宅は新しさが魅力ですが、その分、新築と変わらない価格になることもあります。一方、築30年くらいの中古住宅では、価格が安い反面、修繕費や維持費が高額です。
この記事では、「建売住宅」と「中古住宅(築浅・築古)」の違いを初心者にもわかりやすく整理しています。それぞれの特徴を知ることで、家選びの不安が解消され、どっちが自分に合っているか分かります。
執筆者プロフィール
- 仲介手数料0円のアイラブ代表
- 元大手ハウスメーカー営業マン
- 2男1女の父
- 趣味はソロキャンプ、スマホ先生
タイプ別に見る住宅の特徴:建売・築浅中古・築古中古
住宅選びの第一歩は、それぞれの住宅タイプの特徴を理解することです。中古住宅の範囲は広いので、ここでは築年数に応じて「築浅」と「築古」に分けて解説します。
建売住宅の特徴
建売住宅は、あらかじめ建築済み、または建築中の状態で販売されている住宅のことです。土地と建物がセットで販売され、価格や完成時期が明確なため、購入しやすいのが特徴です。
- 土地と建物がセットで販売されている新築住宅。
- あらかじめ完成しているか、完成間近の状態で購入可能。
- 分譲地内に複数の住宅が計画的に建てられていることが多い。
- 設備や間取りが標準化されており、価格設定が明確。
- 住宅保証やアフターサービスが付いている場合が多い。
- カーテンやエアコン設置など、別途工事が必要な場合も。
- 需要が安定している地域で物件が出やすい。
- 設計や間取りは引き渡し前にカスタマイズできない。
※建売住宅と注文住宅との違いはこちらの記事をご覧ください:注文住宅との違いを徹底解説
築浅(築10年以内)中古住宅の特徴
築10年程度の比較的新しい中古住宅は、設備や建物の状態が良好で、新築に近い感覚で購入できる場合があります。ただし、売主のローン残債が販売価格に直接影響するため、価格帯には幅があります。
- 建物や設備の状態が比較的新しい。
- 売主の住宅ローンの残債が多いと販売価格も高くなる。
- 新築に近い感覚で購入できる場合が多い。
- 購入費総額は新築の建売住宅と同程度の場合もある。
- 空き家として販売される場合もあれば、居住中の状態で売りに出されることも。
- どのエリアに物件が出るかは、タイミング次第。
- 売りに出される理由は、転勤、家族構成の変化(子どもの独立、離婚など)によるものが多い。
築古(築20~30年程度)中古住宅の特徴
築年数が経過しているため価格が抑えられているのが特徴です。ただし、物件によっては建物の修繕やリフォームが必須だったり、解体して建て替えの検討が必要な場合もあります。
- 販売価格は比較的安価
- 設備や建材が老朽化し、購入後に修繕やリフォームが必要になる場合が多い。
- 建築当時の耐震性能や断熱性能で設計されており、現在の基準を満たしていない場合がある。
- 不動産会社が手を加えてリフォーム済み物件として販売することもある。
- 空き家として販売される場合もあれば、居住中の状態で売りに出されることも。
- 昔からある住宅地エリアで物件が出やすい。
- 高齢者の住み替えや、相続が売却理由となるケースが多い。
費用面での比較:初期費用と将来のコスト
住宅選びでは、購入時の「初期費用」と購入後の維持費や修繕費などを含めた「トータルコスト」の両方を考えることが重要です。
物件によるばらつきが大きいため、価格については一概には言えませんが、イメージしやすいように具体的な金額を入れて、表にまとめてみました。
初期費用の違い
建売住宅 | 中古(築浅) | 中古(築古) | |
---|---|---|---|
物件価格 | 3,000万円 | 約2,800万~3,100万円 | 約2,000万円 |
諸費用 | 仲介手数料、登記費用、ローン手数料など | 仲介手数料、登記費用、ローン手数料など | 仲介手数料、登記費用、ローン手数料など |
追加費用 | 別途工事費(エアコン設置など) | 状態に応じた修繕費が発生する場合も | リフォーム費用がほぼ必須 |
初期費用の特徴 | ー | 売主のローン残債額が価格に大きく影響 | 物件価格は最も低いが修繕費が高額 |
※建売住宅の諸費用について詳しい記事はこちら:建売住宅の諸費用内訳と概算金額
売主のローン残債による価格差
中古住宅の価格は、売主が住宅ローンで借りた金額がどれだけ残っているかによって左右されます。売主は、ローンを返済するために、残っている借入額以上の価格で家を売る必要があるからです。
例①:ローン残債が約3,000万円の場合
売主が購入時に3,000万円の住宅ローンを全額借り入れ、まだほとんど返済が進んでいない場合、売却価格もほぼ3,000万円になります。結果的に、新築の建売住宅と同程度の価格になることがあります。
例②:自己資金500万円でローン残債が2,500万円の場合
売主が自己資金を500万円出して購入し、残りを2,500万円のローンで賄っている場合、残債が少ない分、売却価格は2,800万円前後など、比較的抑えられる傾向があります。
築古の中古住宅はローン返済が終わっていることが多いのに対し、築浅の中古住宅では、売主がまだほとんどのローンを抱えていることがよくあります。
仲介手数料による諸費用の違い
建売住宅は建築会社が売主となるため、仲介手数料がかからないことがあります。このような建売は、一般人が売主の中古住宅に比べて、仲介手数料分の諸費用を抑えられます。
※仲介手数料を無料にする方法はこちらの記事をご覧ください:仲介手数料の仕組みと手数料0円にする方法
例えば、3,000万円の不動産なら、仲介手数料は「物件価格の3%+6万円(+消費税)」として計算され、約105万円かかります。この仲介手数料が不要になることで、初期費用を大幅に削減できる可能性があるのが建売住宅の特徴のひとつです。
将来を見据えたトータルコストの比較
建売住宅 | 中古(築浅) | 中古(築古) | |
---|---|---|---|
短期的なコスト | 購入後10年間は修繕費がほぼ発生しない。 | 購入後数年間は修繕費が少ない。 | 購入と同時にリフォームが必要な物件が多い。 |
長期的なコスト | 築10年以降、設備交換や外壁塗装などの修繕費が発生。 | 築10年を超えると修繕費や設備交換費用が増加する可能性が高い。 | 設備交換や断熱性能向上のリフォーム費用が高額になる。 |
光熱費 | 最新設備で省エネ性能が高い。 | 設備次第で省エネ性能が保たれている場合もある。 | 古い設備では光熱費がかさむ可能性が高い。 |
建売住宅は、新築なので、耐震性や断熱性といった住宅性能がしっかりしていることが多いです。建築基準が今の時代に合わせた内容で作られているため、購入後に大きな不具合が出る心配が少ないのが特徴です。
一方で、中古住宅は築年数や建てられた時期などによって性能に差があります。
築古の住宅では、今の基準と比べて断熱性や耐震性能が不十分な家がほとんど
- 築年数:築10年以内の住宅と、築30年以上の住宅では建物の状態が大きく違います。
- 建てられた時期の基準:建築当時の耐震性や断熱性の基準が、現在の基準とは異なる場合があります。
- メンテナンス状況:売主がどの程度、定期的に修繕や手入れをしてきたかによって状態が変わります。
- 使用されている建材:断熱材や外壁材などの素材によって、劣化の進み具合や性能の維持状況が異なります。
中古住宅を購入する際には、家の状態や性能をしっかり把握し、価格に合った内容かを判断することが、後々のトラブルを防ぐポイントです。
迷ったら建売住宅!建売住宅が選ばれる3つの理由
建売住宅は、価格、性能、将来のコストのバランスが取れた選択肢です。新築で最新の耐震性や断熱性を備え、設備も整っているため、初期費用や長期の維持費が計画しやすいのが特徴です。
特に次の3つの理由から、多くの方に建売住宅が選ばれています。
価格が明確でコスパが良い
建売住宅は仲介手数料がかからない物件が多く、諸費用を抑えることができます。また、必要な設備が整っているため、後から大きな追加費用が発生する心配も少ないです。
築浅の中古住宅価格は、売主のローン状況に影響を受けるため、新築の建売住宅と変わらない価格になることがあります。また、築古中古はリフォーム費用が高額。結果的に、建売住宅の方がコストパフォーマンスが良いことが多いです。
性能が保障され将来的な負担が少ない
建売住宅は、最新の建築基準で建てられているため、耐震性や断熱性などの住宅性能がしっかりしています。新築であるため、購入後の大きな修繕や補修のリスクも低いのが特徴です。
一方で、中古住宅は「自分のライフスタイルや目的に合わせた家を作りたい」という方に向いています。
以下のような方には中古住宅が選択肢としておすすめです。
時間をかけてじっくり家を選びたい方
希望するエリアや条件にぴったり合う物件を、時間をかけて探したい場合。
カスタマイズした個性的な家に住みたい方
リフォームを前提に、自分好みにアレンジしたい方。築古物件を購入して、こだわりの内装や設備に仕上げる楽しみがあります。
探しているエリアが限定されている方
建売住宅があまり出ない地域では、中古住宅が貴重な選択肢になります。
ただし、中古住宅では性能が物件ごとにばらつくため、購入前に状態をしっかり確認することが大切です。
手間が少なく、スムーズに新生活を始められる
建売住宅は、リフォームや大規模な修繕を考えなくて済むため、時間や労力を節約できます。忙しい共働き世帯や、家探しにかける時間を減らしたい方にとって非常に向いています。
中古住宅はタイミング次第で良い物件が見つかることもありますが、希望の条件に合う物件を探すのが難しい場合もあります。特に築古の場合は、リフォーム計画を立てたり工事を進めたりする必要があり、入居までに時間がかかることが一般的です。
- スムーズに新生活を始めたい方
- 余計な修繕やリフォームに時間や費用をかけたくない方
- 予算内で性能の良い家を購入したい方
建売住宅は、価格・性能・手間のバランスが良く、多くの方にとっておすすめの選択肢です
家探しに迷ったときには、ぜひ建売住宅を第一候補に考えてみてください。
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