【初めてのマイホーム】山形で買うならどっち?建売住宅と注文住宅を徹底比較してみた!

この記事ではこんな疑問にお答えします。

  • 建売住宅と注文住宅って何が違うの?
  • それぞれのメリットやデメリットは?
  • 建売住宅と注文住宅では結局どっちがお得?

建売住宅と注文住宅、どちらが自分たちの暮らしに合うか、迷う方も多いです。

建売住宅は購入費用が手頃で手間が少ない一方、間取りや設備の自由度が限られています。注文住宅は理想の家が実現できる魅力がありますが、費用や完成までの時間が課題です。

この記事では、建売住宅と注文住宅の特徴を比較し、それぞれの違いやコストパフォーマンス、建売住宅が向いてる人・注文住宅が向いてる人について解説します。

この記事を書いた人

執筆者プロフィール

  • 仲介手数料0円のアイラブ代表
  • 元大手ハウスメーカー営業マン
  • 2男1女の父
  • 趣味はソロキャンプ、スマホ先生
小口秀喜
目次

建売住宅と注文住宅って何が違うの?

建売住宅と注文住宅には、それぞれ異なる特徴や購入までの流れがあります。簡単な比較表で2つの特徴を整理してみました。

スクロールできます
建売住宅注文住宅
購入プロセス完成済みまたは建築中の住宅を購入土地探しから設計、建築まで一から進める
完成までの期間即入居可能、または数ヶ月で入居可能平均1年以上かかることも
価格の明確さ購入時に総額が明確設計や仕様によって価格が大きく変動
設計の自由度間取りや設備は固定完全自由設計で希望通りに作れる
価格2,500万~3,500万円(山形県平均)3,500万~5,000万円以上(山形県平均)
手間少ない多い

建売住宅とは?

建売住宅は、あらかじめ建築済み、または建築中の状態で販売されている住宅のことです。土地と建物がセットで販売され、価格や完成時期が明確なため、購入しやすいのが特徴です。

建売住宅の主な特徴
  • 土地付きのパッケージ販売で価格が明確。
  • 即入居が可能、または完成まで数ヶ月程度。
  • 間取りや設備は決まっており、変更は基本的にできない。
  • 分譲地内で複数の物件がまとめて販売されることが多い。

注文住宅とは?

注文住宅は、土地を購入し、自分の理想に合わせて設計・建築する住宅のこと。間取りや設備、デザインなど自由度が高く、自分たちの好みに合わせた家を一から作ることができます。

注文住宅の主な特徴
  • 土地探しから設計、建築まで自分たちで進める。
  • 間取りや仕様を自由に決められる。
  • 建築会社や設計事務所を選ぶ必要がある。
  • 完成までに1年以上かかることもある。

それぞれのメリット・デメリットは?

ここでは、建売住宅・注文住宅、それぞれのメリットとデメリットを、具体的な事例を交えて詳しく解説します。

建売住宅のメリット

価格が比較的手頃

山形県内では平均価格が約2,800万円前後。

例①: 「天童市で購入したAさん一家の場合、建売住宅を2,750万円で購入。土地と建物がセットだったため、予算内で納まり、追加費用も抑えられました。」

購入手続きがスムーズ

完成済みまたは建築中の物件が多いため、契約後すぐに入居が可能。

例②: 「山形市内で建売住宅を購入したBさん夫婦は、賃貸契約の更新が迫る中、購入から1か月で新居に移ることができました。」

最新設備が標準仕様

高断熱・高気密な設計や、最新のキッチン設備、浴室乾燥機などがあらかじめ導入されていることが多いです。

例③: 「Cさん一家の建売住宅には、エコキュートやLED照明が標準装備。光熱費が以前の賃貸より月8,000円も安くなりました。」

建売住宅のデメリット

設計が決まっている

間取りや内装があらかじめ決まっており、大幅な変更は難しいです。

例①: 「購入後、リビングをもう少し広くしたかったDさんは、壁を抜くリフォームを検討。しかし追加費用が予想以上に高額で断念しました。」

立地に偏りがある

多くの場合、住宅地や分譲地内に限定される。希望のエリアに物件がないことも。

例②: 「Eさんは通勤を重視して建売住宅を探していましたが、職場近くには選択肢が少なく、やむを得ず少し遠い建売を選びました。」

デザインが画一的

多くの人に受け入れられるよう、無難な外観や内装が採用されるため、個性を重視する人には物足りない場合があります。

例③:分譲地の一角に住むFさんは、外観が周囲と似た印象だったため、庭に目を引く植栽を追加して個性を出しました。

注文住宅のメリット

設計の自由度が高い

間取り、設備、内装まで自由にカスタマイズ可能。家族のライフスタイルに合わせた家づくりができます。

例①: 「料理好きのGさんは、念願だった広いアイランドキッチンを設計に組み込み、快適なキッチン空間を実現しました。」

土地の選択肢が広い

好きなエリアで土地を探し、その上に家を建てることができます。

例②:「Hさん夫婦は子どもの学区を重視し、希望の学校近くに土地を購入。さらに注文住宅で家を建てました。」

こだわりを優先できる

自分の希望やライフスタイルに合わせて、細部まで自分たちの好みを反映させることができます。

例③:Gさんはお風呂に特別なこだわりを持ち、気に入ったメーカーの広々とした浴槽を設置。家族みんなでリラックスできる空間を実現しました。

注文住宅のデメリット

価格が高い

土地代を含めると、山形市内なら総額4,000万円以上になることも普通。こだわりを優先すればするほど、お金がかかるという問題も。

例①: 「Jさんはほとんど希望通りの家を建てましたが、最終的な建築費用が予定を700万円オーバーしてしまいました。」

完成までに時間がかかる

土地探しや設計、建築までの期間が1年以上かかることが普通。特に、土地探しで難航することが多いです。

例②: 「Kさん夫婦は建築開始から引き渡しまで15か月かかり、賃貸住まいを長く続けることになりました。」

手間が多い

設計や建築の打ち合わせが頻繁に必要で、忙しい共働き世帯や、子どもが小さい場合は負担になることも。

例③: 「Lさんは、建築会社と打ち合わせが毎週あり、家族で時間を確保するのが大変だったと振り返っています。」

建売住宅と注文住宅、将来を見据えた選び方とは?

これまで、建売住宅と注文住宅のそれぞれの特徴やメリット・デメリットを整理してきました。

どちらを選ぶかは現在の生活や好みが中心になりますが、家はそれだけではなく、長期的にどのように活用されるかが非常に重要。

特に、購入時の初期費用や長期的な資産価値は、後々の選択肢に大きく影響を与えます。

ここでは、将来を見据えた選び方のポイントを詳しく見ていきます。

土地の価値は安定してる?

マイホームの資産価値を決めるのは、建物ではありません。土地です。土地の価値は最も重要なポイント。特に駅や学校が近い便利な立地の土地は、需要が高く、長い目で見ても価値が下がりにくい傾向があります。

例えば、駅近や人気エリアの土地を選べば、自分たちが住み続ける場合はもちろん、将来的に家を手放す必要が出てきたときでも、買い手が見つかりやすく安心です。

また、建売住宅の場合は、もともと販売用に建てられるため、需要が安定しているエリアを選んで計画されることが多いです。そのため、立地のリスクが低く、資産価値を保ちやすいのが特徴です。

一方、注文住宅は土地を自由に選べる分、将来の需要を見極めないと、後で活用しにくくなる可能性があります。

建物の価値はどれくらい保てるか?

建物の価値は、築年数とともに減少するのが一般的です。20年~25年で建物の評価額はほぼゼロになる、などとも言われるくらい、建物価値の減少には注意が必要です。

仮に、同じ規模の住宅なのに、1,000万円高かった場合を考えてみましょう。

買った当初こそ「1,000万円の差」ですが、これを35年のローンで支払ったとすると、利息を含めた総額の違いは「約1,385万円」にもなります。(※35年固定金利1.970%として試算)

高額な初期費用をかけるなら、自分たちが長期間住み続けることを前提にしないと、大きな経済的負担になるリスクに。最初にかけるコスト自体が少なければ、建物の価値が下がっても、将来のリスクは少なくて済みます。

設計の個性が影響する場面とは?

注文住宅は、自由に設計できるのが魅力ですが、この「個性」や「こだわり」が将来の活用に影響を与えることもあります。趣味性が強いデザインや設備は、住む人が限定されてしまい、次世代にとって負担になる可能性があります。

例えば、広い趣味部屋を作った場合、家族がそれを活用し続けるなら問題ありませんが、そうでない場合はリフォームが必要になることも。

一方で建売住宅のようにスタンダードな設計であれば、家族がそのまま住むことも、売却する場合もスムーズに売りやすいです。

次世代に負担をかけない選び方を考える

自分たちや子どもたちが長く住み続けるなら、注文住宅の高性能設備や個性的な設計は魅力的です。

しかし、そうとは限らない場合、特に以下の点を意識する必要があります。

初期費用を抑えること

高額な初期費用をかけた住宅は、次世代まで住み続ける前提でなければ損。売却しようとしても、買い手にとっては「割高な物件」と映り、売却が難しくなります。

シンプルで便利な間取り

住み手を選ばないスタンダードな設計にすることで、将来的な選択肢を広げることができます。

例えば、子どもたちが将来どこでどんな生活を送るかは分かりませんよね。住む場所が変わる可能性もありますし、その家が不要になることも考えられます。

資産価値が下がりにくい家を選んでおくことが、次世代への配慮にもつながります。

こぐち

実家の売却相談で「何でこんな家を残したんだろ」と言われると悲しくなります

建売住宅が向いてる人・注文住宅が向いてる人

建売住宅と注文住宅、それぞれにメリットとデメリットがあります。どちらを選ぶべきかは、ライフスタイルや家族構成、将来の生活設計によって変わります。

建売住宅が向いてる人
  • 共働きで忙しく、手続きや引っ越しをスムーズに進めたい人
  • 家計を重視し、コストを抑えた住まいを求めている人
  • すぐに新居に移りたいと考えている人
  • スタンダードで使い勝手の良い間取りや設備を希望する人
  • 将来的に売却や相続を考慮して、負担の少ない家を選びたい人
注文住宅が向いてる人
  • 時間やお金に余裕があり、理想の住まいを一から作りたい人
  • 家族の趣味やこだわりを反映した、特別なデザインや間取りを求めている人
  • 長期間住むことを前提に、快適さや機能性を重視したい人
  • 土地選びからじっくり検討し、自分に合ったエリアに家を建てたい人
  • 設備や建材にこだわり、耐久性や省エネ性能の高い家を希望する人

また、家選びには現在の暮らしだけでなく、将来の使い方も重要です。

家族の状況が変わったり、子どもたちが家を相続する場面も考慮すると、建売住宅のスタンダードな設計や安定した土地選びは、家族にとって負担が少ない選択肢となります。

家を購入するときは、今の暮らしだけでなく、未来の暮らしや家族の状況にも適応できるかを考えることが大切です。建売住宅のように、コスト・利便性・将来の資産価値のバランスが取れた選択肢は、多くの方にとって現実的で安心感のあるものと言えるでしょう。

小口秀喜
(株)Ilove代表取締役
大手ハウスメーカーで10年間の営業経験を経て、2013年に山形市清住町で独立。
開業時から仲介手数料0円サービスを提供し、お客様に寄り添った不動産取引をサポート。
2023年より全日本不動産協会山形県本部理事を務める。

座右の銘:人間万事塞翁が馬
趣味:ソロキャンプ、スマホ先生
目次