この記事ではこんな疑問にお答えします。
- 賃貸生活と建売住宅購入、どちらが自分に合っている?
- どれくらいの広さがあれば快適に暮らせるの?
- 建売住宅のローン返済と家賃、どれくらい差があるの?
「このまま家賃を払い続ける」か「思い切って家を買う」かで、悩む方は少なくありません。
この記事では、山形市、天童市、東根市の4LDK賃貸物件と同程度の月々支払いで建売住宅が買えるかを具体的に検証します。
4LDKとは…
- 「4」:4つの居室(寝室、子ども部屋、書斎など)を示す。
- 「L」:リビング(居間)で、家族が集まりくつろぐスペース。
- 「D」:ダイニング(食事室)で、食事をとるためのスペース。
- 「K」:キッチン(台所)で、調理を行うスペース。
- 条件:リビング・ダイニング・キッチン全体の広さが10帖以上ないとLDKとは言えません。
市場の動向に応じて情報を毎月更新してます。定期的にご確認ください
執筆者プロフィール
- 仲介手数料0円のアイラブ代表
- 元大手ハウスメーカー営業マン
- 2男1女の父
- 趣味はソロキャンプ、スマホ先生
賃貸生活 vs 建売購入:どちらが自分に合っている?
賃貸生活と建売購入には、それぞれに異なるメリットとデメリットがあります。賃貸生活と建売購入の違いを、簡単な表にまとめました。
賃貸 | 建売 | |
---|---|---|
メリット | 柔軟な住み替えが可能 修繕や維持管理の手間が不要 | 自分の資産を築ける 広さや間取りが賃貸より自由度が高い |
デメリット | 家賃を一生支払い続ける必要がある ファミリー向け賃貸は家賃が高い | 住宅ローン審査が必要 売却する場合に手間がかかる |
- 転勤や引っ越しが多く、住まいに柔軟性を求める人。
- 家族の人数が少なく、広い住まいを必要としない人。
- 家族構成やライフスタイルが頻繁に変わる予定の人。
- 長期的に安定した住まいを確保したい人。
- 家族が増える予定で、広い間取りや庭を求める人。
- ペットを飼いたいが、賃貸での制限に悩んでいる人。
- 老後に家賃負担を抱えたくない人。
賃貸は柔軟性が魅力で、ライフスタイルや仕事の変化に合わせて住み替えが容易です。一方、建売住宅は安定した住環境を提供し、長期的な資産形成の手段ともなります。
柔軟性を求める方にとっては賃貸が最適な選択肢となり、安定性を重視する方には建売住宅が魅力的に映るでしょう。
どっちの選択もあり。最適な選択肢は、個別の事情や価値観次第
「どちらが正解か」を決めるのではなく、自分たちの価値観や事情に合わせて選ぶことが大切です。
山形で快適に暮らすための「家の広さ」の目安
賃貸物件では、部屋の狭さや収納不足が日常の悩み。家族の成長や、ライフスタイルの変化に対応するのも難しいですよね。
ところで、どれくらいの広さがあれば家は快適なのか、気になりませんか?実は、「快適な住まいの広さの目安」を国が出しています。
令和3年3月19日に閣議決定された「住生活基本計画」の中で、「家の広さ」に関する2つの基準が示されています。
- 最低居住面積水準
全ての人が健康で文化的な生活を送るために最低限必要な広さを示した基準 - 誘導居住面積水準
快適な暮らしを実現するための目標とされる広さを示した基準
地方と都市部で異なる目安が設定されている
4人家族で最低必要な面積は50㎡以上
最低居住面積水準とは、すべての人が健康で文化的な生活を送るために最低限必要な広さを示した基準です。
人数ごとに基準があり、たとえば、4人家族の場合、50㎡以上の住まいが必要とされています。
- 1人暮らし:25㎡以上
- 2人家族:30㎡以上
- 3人家族:40㎡以上
- 4人家族:50㎡以上
この広さを下回ると、日常生活において不便を感じる可能性が高くなると考えられています。
85㎡~125㎡以上なら4人家族でも快適
誘導居住面積水準は、快適な暮らしを実現するための目標とされる広さを示した基準です。
郊外や都市部以外での戸建て住宅居住を想定した「一般型」と、都心やその周辺での共同住宅居住を想定した「都市居住型」の2つの基準があります。
一般形
- 1人暮らし:55㎡以上
- 2人家族:75㎡以上
- 3人家族:100㎡以上
- 4人家族:125㎡以上
都市居住型
- 1人暮らし:40㎡以上
- 2人家族:55㎡以上
- 3人家族:70㎡以上
- 4人家族:85㎡以上
2つの基準を踏まえると、4人家族の場合、85㎡~125㎡以上なら快適とされます。
この基準を満たしていれば賃貸生活でも快適のはず
家賃の支払いでマイホームが持てる?山形県主要都市で比較検証
家賃と同じ支払いで、建売住宅を購入できるのか?
山形市をはじめとする主要都市で、その可能性を具体的に検証してみます。
山形市:4LDKの賃貸物件は9件
まずは、今の時点で、山形市内で出ている4LDKの賃貸物件がいくつあるか調べてみました。
以下は、2025年1月12日付、SUUMO・アットホーム・ホームズに掲載中の山形市内の賃貸4LDK一覧です。
賃料 | 間取り | 専有面積 | 築年数 | 所在地 |
---|---|---|---|---|
9万円 | 4LDK | 99.37㎡ | 築20年 | 山形市富の中3丁目 |
8.5万円 | 4LDK | 90.21㎡ | 築33年 | 山形市南栄町3丁目 |
5.7万円 | 4LDK | 68.6㎡ | 築40年 | 山形市北山形1丁目 |
7万円 | 4LDK | 85.95㎡ | 築33年 | 山形市下条町3丁目 |
12万円 | 4LDK | 99.36㎡ | 築18年 | 山形市桜田西2丁目 |
9.5万円 | 4LDK | 78.25㎡ | 築31年 | 山形市東山形2丁目 |
8.5万円 | 4LDK | 98.97㎡ | 築24年 | 山形市南栄町2丁目 |
7.5万円 | 4LDK | 95.86㎡ | 築35年 | 山形市青田2丁目 |
8万円 | 4LDK | 124.21㎡ | 築32年 | 山形市双月町 |
山形市内でも4LDK賃貸物件の数は、以外に少ないです。築年数が古くても、賃料相場は8万~9万円。
- 賃料:月額 5.7万円~12万円(平均 8.83万円)
- 専有面積:68.6㎡~124.21㎡(平均 93.64㎡)
- 築年数:18年~40年
物件数が少ないため、山形市内で4LDKの賃貸物件を見つけるのは簡単ではありません。
もし、あなたがその気になれば、賃貸家賃で「消えていくお金」を払い続けるのではなく、マイホームという「資産」を手に入れることができます。
以下に、家賃と同額程度の支払いで購入可能な山形市内の建売住宅をいくつかご紹介します。
天童市:4DK賃貸は3件、LDKの賃貸物件は0
山形市と同様に、ポータルサイトで天童市内の賃貸4LDKを検索しました。4DKや5LDKの賃貸物件はありますが、賃貸4LDKは見当たりません。
賃料 | 間取り | 専有面積 | 築年数 | 所在地 |
---|---|---|---|---|
7.5万円 | 4DK | 76㎡ | 築27年 | 天童市乱川4丁目 |
8万円 | 4DK | 73.05㎡ | 築32年 | 天童市老野森3丁目 |
11万円 | 5LDK | 130.64㎡ | 築58年 | 天童市大字清池 |
5万円 | 4DK | 80.27㎡ | 築40年 | 天童市東久野本2丁目 |
5.1万円 | 5SDK | 136.42㎡ | 築61年 | 天童市久野本1丁目 |
2025年1月12日時点で、賃貸4LDKは1件もヒットしませんでした。
- 賃料:月額 5万円~11万円(平均 7.72万円)
- 専有面積:73.05㎡~136.42㎡(平均 99.68㎡)
- 築年数:27年~61年(平均 43.6年)
天童市で賃貸で4LDKを探すのは困難です
天童市でも建売住宅なら、4LDK、月々8万円の支払いで買える物件があります。
東根市:4SLDKの賃貸物件は2件
山形市・天童市と同様に、2025年1月12日、東根市内の賃貸4LDKをポータルサイトで検索しました。4LDKの賃貸物件はありませんでしたが、4SLDKの物件は2件ヒットしました。
4SLDKとは…
- 「4」:4つの居室を示す。これにS(サービスルーム)が加わる。
- 「S」:採光や通風が不足し、居室としては認められない部屋を指す。主に収納や趣味の部屋として利用される。
- 特徴:居室数×4+LDK+S(サービスルーム)。4LDKに、収納や趣味の空間が1つ追加された間取り。
賃料 | 間取り | 専有面積 | 築年数 | 所在地 |
---|---|---|---|---|
9.6万円 | 4SLDK | 127.5㎡ | 築25年 | 東根市一本木2丁目 |
10万円 | 4SLDK | 107.65㎡ | 築17年 | 東根市中央4丁目 |
- 賃料:月額 9.6万円~10万円(平均 9.8万円)
- 専有面積:107.65㎡~127.5㎡(平均 117.58㎡)
- 築年数:17年~25年
東根市も賃貸4LDKを探すのは困難。4SLDKの賃貸も家賃は高額です
東根市にも、月々8万円台の支払いで買える建売住宅があります。家賃よりも月々の返済額は安いです。
持ち家は意外と現実的!賃貸と建売の比較まとめ
- 山形市では、賃貸4LDK物件が少なく、築年数が古い物件が多い。
- 天童市では、4LDKの賃貸物件を見つけるのが難しい。
- 東根市では、広めの4SLDK賃貸物件が存在するが、賃料は高めで、他エリアと比較しても選択肢は限られる。
主要都市の賃貸4LDK物件を探してみましたが、その数は限られており、希望条件に合う物件を見つけるのは簡単ではありません。特に、築年数や広さ、家賃とのバランスを考えると、選択肢はさらに絞られてしまいます。
住まいの選択肢としては、賃貸生活を続けるだけでなく、持ち家を購入することも十分現実的です。
建売住宅を購入する際の初期費用は意外と少額で済む場合があります。
購入時に現金で必要な手付金は、賃貸契約時の家賃や敷金の合計額と同程度で済むことがほとんど。初期費用の心配は不要です。
参考記事:建売住宅購入時に必要な諸費用について詳しくはこちら
→2800万円の建売購入時に必要な現金は30万円以下
思い切って持ち家を手に入れるのは良い選択です
また、住宅ローンを選ぶ際には、金利や条件を比較して、自分に最適なローンを見つけることが重要です。
参考記事:住宅ローンの比較と選び方のポイントはこちら
→【毎月更新】ネット銀行 vs 地方銀行|住宅ローンを徹底比較!
建売購入の諸費用や、住宅ローンに関する具体的な情報を確認し、住まい選びに役立ててください。